Meta Horizon Workroomsってどういうもの？

Meta社（旧Facebook）のHorizon Workroomsってどういうものかをご紹介します。

Horizon Workroomsとは

まず読み方は、「ホライズンワークルームズ」といいます。現在Meta社が開発をすすめているHorizonシリーズの一つという位置付けです。Workroomsの他にHorizon World（ホライズンワールド）というオープンワールドのメタバースも開発中のようです。

Horizonシリーズの中でもWorkroomsはメタバース上で会議をすることに特化したサービスです。

Zoomのようなビデオ会議とは異なり、メタバース会議では以下のような特徴があります。

ビデオ会議では、ウェブカメラを通じて自分の顔を表示したり相手の顔をみたりしながら会議を行います。顔は見えるものの「近くにいる」という臨場感はあまり感じないと思います。

メタバース会議では、アバターを介して会議に参加し、VRヘッドセットを介して表示される3D空間上にアバターが表示されます。

VRヘッドセットを介して目の動きや瞬き、身振り手振りがアバターに反映されるのであたかも実際にそこにいるような臨場感を得ることができます。

特にディスカッションをするような会議では活発な議論が期待できそうです。

そもそもビデオ会議では、会議室という概念はありません。自分の部屋が映り込まないように背景画像を加工する程度だと思います。

しかし、メタバース会議では、「実際に会議室に行く」という感覚がありますので、会議室の雰囲気作りも大切です。近くの人の声が大きく聞こえ、遠くの人の声は小さく聞こえるので、誰の横に座るかも重要な要素になってきますね。

座る場所によっては、画面が見づらいこともあります。講演するときに壇上にあがって話すこともあると思います。そのため、メタバース会議では自由に席を移動することが出来ます。

これはビデオ会議と同じですが、プレゼンなどの際に自分のPCの画面をメタバース空間上の大型モニターに表示して画面共有をすることが出来ます。

メタバース空間上の画面の方を実際に向くことになるので、よそ見をしているとすぐにバレてしまいます。

VRヘッドセットをしながらPCを使おうと思うと、いちいちヘッドセットを外さないとPCの画面やキーボードが目視できないのですが、なんと、PCの画面をメタバース上の自分の目の前に表示させることができます。

また、対応しているキーボードであれば、キーボードの3Dモデルが表示されるのでブラインドタッチが苦手な方でもヘッドセットを見ながら手元が確認できるようになります。

ビデオ会議にはない機能として、メタバース空間にホワイトボードを表示させて、実際にフリーハンドで文字や絵を書くことが出来ます。

コントローラーをひっくり返して持ち替え、ペンのようにして書くことが出来ます。メタバース上のホワイトボードにペンが触れるとコントローラーが振動して「ホワイトボードに触れている」という感覚が伝わります。

扱いには少々慣れが必要だと思いますが、中々面白い機能だと思います。

ハイタッチ機能なのか良く分かりませんが、アバター同士の手の当たり判定があります。いつ使うんだろう？と思いますがなんだかテクノロジーを感じます。

ヘッドセットにHorizon Workroomsのアプリをインストールしておけば、PCがなくても会議に参加できます。自分のPCの画面を共有したりは出来ませんが、身振り手振りやホワイトボード、発言などはできますので手ぶらで会議に参加する感覚で利用できます。

ヘッドセットを外すとオフラインになるため、アバターがグレーアウトします。ヘッドセットを長時間被っていると疲れるので、ちょっと外してストレッチをしただけでバレてしまいます（笑）

簡単なアバターは作ることはできますが、いかにもアメリカンな外見。どうにもいけ好かない。

足はありません。足なんて飾りです。

最大の問題はこれ。Meta Quest2かMeta Quest Proしか使えないようです。今のところPICO4やVIVEなどのメーカーのヘッドセットにはWorkroomsのアプリがないようです。

ストリーミングを使って出来ないか調べてみましたが、出来ないようです。どなたか出来る方法をご存じであれば教えてください。

まだまだこれからという感じではありますが、サービスとしては十分に面白いと思います。全てのオンライン会議をすぐにHorizon Workroomsに置き換えるのではなく、議論する種類に合わせて使ってみるといいんじゃないかと感じました。

メタバース上で自分のPCの画面を表示させることが出来ますので、メタバースの会議室に集まって各々がそれぞれの仕事をして、雑談もするという従来のオフィスのような使い方もできると思います。

それにはまず、付け心地のよいヘッドセットの発売が不可欠ですね。Meta以外のヘッドセットへの対応が望まれます。