メタバースを理解する上で、とてもわかりやすい映画「レディ・プレイヤー1」のご紹介です。
どんな映画?
メタバースの世界の話をすると、多くの人が「マトリックスみたいなものですね」と言います。確かに概ね合っている。合っているように思いますが、私はレディ・プレイヤー1を押したい。
2045年世界は荒廃しています
2045年、世界は荒廃しており、主人公含めて多くの人がスラム街で暮らしています。その荒廃した世界でもみんな楽しく暮らしているのがVR世界「オアシス」です。
「オアシス」には、複数のワールドがあり娯楽も仕事も教育も全部そこに詰まっています。もちろん恋もします。ストーリーはつまるところ、宝探しゲームです。権力を笠に着た企業とオンラインで絆を結んだ仲間達が「オアシス」開発者が残した事業の継承権を巡って戦います。
映画は2018年、原作は2011年
攻殻機動隊(原作漫画)が1991年MMORPGのウルティマオンラインが1997年、映画のマトリックスが1999年、そして何よりSecondLifeが生まれたのが2000年代半ばであったことを思うと、近い概念はあったのでしょうが、2023年現在の所謂「メタバースプラットフォーム」に非常に近いイメージを見せてくれるのでとても親近感が沸きます。
インターフェースの面でも「ヘッドセット」などデバイスも近い今ではおなじみのものが使われています。トラッキングのために感覚フィードバックがあるスーツや動く床も出てきます。ちなみ感覚フィードバックスーツにすでに現実にも販売されている模様。2045年を待たずにみんな使えるようになるのかな? と思います。
しかし、大きく違う点もあります。
同時接続と描画能力は追いつけるのか?
2023年現在の世界と大きく違うのは、同時接続数と描画能力。VRChatやclusterのような感じではスペクタクルが描けないので仕方ないですが、回線もGPUも今と比べものにならないように思います。でも今から20年後ならもしかしたら? と思えます。
俺はガンダムで行く
映画館で私が目頭を熱くしたシーンです。Amazon Prime Videoで見たときも目頭が熱くなりました。子どもの頃の夢が叶ったからでしょう。究極のごっこ遊び、おもちゃ箱の世界の究極が「メカゴジラ VS ガンダム」に凝縮されていました。
目指すメタバースの世界なのか?
「オアシス」という単一プラットフォームに依存しているようにも見えると言う意味では大きな意味でWeb2.0の世界で止まっているとも言えます。何せ、ゲームの勝者が全権を得てしまいます。
メタバースはもっとオープンな世界であって欲しいと思いつつではありますが、概念を理解する上でもとてももちろん娯楽としてもお勧めの映画です。Amazon Prime Videoで見られますし。