メタバース

Lifestormの話

メタバース

 タニーニさんがドラクエXの話をされているので、私もオンラインRPGのハマった話を書こうと思います。Lifestormという日本システムサプライと言う会社がサービスしていたゲームです。ウルティマオンラインも流行っていたけど、私はなんとなく寺町のジョーシン(京都市)で買ったこのゲームにどハマりしました。1999年頃のことなので、ダイアルアップで接続してラグと戦いながら、ひらがなでチャットしていました。

 そんな大学4回生ころの友人達から「あいつはおかしくなった」と言われました。早すぎたのかもしれません。

LIFFE STORMは日本語で遊べる「初の」オンラインRPG

 動画で紹介されている方(kumatype_gamesさん)がいたので、紹介させていただきます。

 開発に携わられていた方の記事にも敬意を表してリンクしておきます。インタビューもあった。

 シンプルな画面ですね。シンプルな画面の通りで操作もシンプル・出来ることもシンプル。ログインしてみんなの話を聞いてみると、みんなだべっているだけで既にゲームは攻略し尽くされ、やることはないが、デュエルといって対戦してみたり、ギルドを作ってみたり、運営に提案してイベントをひらいてみたり、末期の世界だったけどみんなそれでも楽しんでいた。

 その雰囲気が私も妙に性に合って、夜な夜なだけでなく時に昼間にログインして遊んでいたのです。

何をしていたのか?

「やることが無くなった」世界で一体何をしていたのか? 運営の会社がなんだか親しみがもてて、ちかしい関係だったせいか、楽しかったですね。イベントにも協力的でしたし。

川柳

 戦うでもなく、仲間達と川柳を詠んでいました。ちなみにちゃっとは漢字が使えなかったので、全部ひらがな。575で会話をしてくれる強者もいて。面白かったですね。「LS川柳の会」を作って活動していました。

演劇

 運営のところに「劇場を作ろう」と言って提案のメールをだしたところ、作ってくださいました。出来上がったのが「ブラウニーホール」。PRGの世界で、更に役割を演じる演劇をやりました。みんなアドリブをいれまくってそれがまた楽しくて、練習したり公演をしたり、楽しかったですね。「LS歌劇団あき組」といいます。団長は「あき」さんでした。

謎解きイベント? 

 事件が起きるので、それをみんなで解決する(犯人を戦って倒す)イベントをやりました。劇団員がキャストをやって、ヒントを出したり、逃げ回ったり、参加者も主催者も楽しめたイベントだと思います。

どんな人がいたのだろうか?

 MMORPGとはいえ、既にやることがなくなった世界です。ソーシャル要素やギルドのシステムも無かったですが、みんなそれなりに繋がりがありました。今でも生きているようで、ちょっとびっくりです。

 キャラ同士で結婚している人もいました。今でも定番ですね。もちろん性別は超えています。でもさすがに20年前。リアル性別を偽っての結婚はよしとされていませんでした。(もちろん騙して結婚しているひともいたようです)

 リアルで会っている人もいました。恋慕が募って、リアルに会いに行った人もいました。その後どうなったかはわかりません。

 私は2回くらい会いましたが、交流が続くことはありませんでした。却ってゲーム内でも疎遠になったくらい。

そして、私は友人に「おかしくなった」と言われた

 リアルな友人との飲み会の最中に「ごめん今夜、約束が」と言って帰ってしまったり、断ってしまったり、話がその世界での出来事のことばかりだったり、あげく、なんだか就職活動にも支障がでているかも? 卒論にも支障がでているかも? 生活の中心がオンラインゲームになっているかも? と、言う話が出てくると、だんだん友人達も心配するようになってきます。散々忠告をうけて、心配もされて、リアルとRPGの二つの世界の生活に段々疑問を持ち始めたように思います。

 PCを立ちあげてネットに繋げたら、すぐに仲間達がいる世界は刺激的でしたが、ふと我に返ってみると「オンラインRPGは楽しいけど、時間を取られるし、人間関係がもどかしい」と思うようになってそのうちに回りに心配されたり、ちょっと嫌な目にもあったりして、「ゲームの中で他人に干渉されるのは苦手」と言う感覚をもってしまったと言うのが正直なところです。ELDEN RINGぐらいのドライ感がすごくちょうど良いです。

メタバースは私の壁を越えるのか?

  やることがなくなった末期のオンラインRPGの世界の自由さは、メタバースに似ているとも思います。たしかに夜な夜な朝までだべるのは楽しかった。今にして思うと、なんでそんなことに時間を使ってしまったのか? と、思うのですが「やめ時がわからない」というのは、ある種の辛さがあります。

 過去の後悔もあり、いまの環境もあり、私はいま自らつくったり自ずと出来上がった壁のなかにいます。LIFFESTORMにどハマりして心配された一人暮らしの大学生は、いまは家族がいてゲームは夜な夜なリビングでやってます。

 ボイスチャットをしようものなら家族に気味悪がられ、酔いと戦いながらVRスコープを掛ければ「お父さん、あの棚の鍋を取ってくれる?」と言われるのです。そんなわけで、VRChatで近寄られても、すっと無言で逃げてしまうのです。

 メタバースは、私に壁を超えさせてくれるのか? 私がメタバースに没入するには「リアルにおける回りの理解」と「自分の中で「大丈夫」と思えること」だったり「オンラインからスッと抜けてドライに振る舞えること」といった、「リアルとバーチャルの折り合い」と「オンラインの人間関係の作り方」へのリテラシーを学ぶことが必要では無いか? と思うのです。そんなわけで、私がメタバースとうまく付き合う方法を教えてほしいなあ、考えてみたいなあと思っています。

書いた人

Ike-Xです。Xはトランスフォーメーションを表します。未来プロジェクト推進室で、社会をトランスフォーメーションさせるための業務に携わっています。メタバースやWeb3で世の中がどう変わるのか? に興味があります。でも、まずは体験から。

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